トカラ列島

昨日、NHKの番組「ニッポンの現場」でトカラ列島を回るフェリー「フェリーとしま」の話をやっていました。

実はこのトカラ列島への便は、鹿児島港からトカラ列島への唯一の交通手段だそうです。
トカラ列島には飛行場がありません。緊急輸送用のヘリポートはありますが、もちろん定期航空便なんてありません。
高速艇もありますが、定期航行していないうえ、チャーター料金は村民利用でも高額です。
しかも「フェリーとしま」この1隻が唯一の連絡船です。

ちなみに、この「フェリーとしま」、深夜11時に鹿児島を出港し、翌早朝から昼過ぎにかけて、各島に寄港するという、比較的長い航路を航行しますが、村営なのです。という事は、船員は(嘱託の人もいるかもしれませんが)村の職員という事になりますな。
調べたところによりますと、村の職員の半分近くの人が、船もしくは港湾関係の業務に従事しているそうで、しかも1隻しかない大切な船であり、島の住民にとっては大事な生命線なのです。

鹿児島⇔トカラ列島7島(⇔名瀬(奄美大島))をほぼ週に2~3往復しているそうで、4月の新年度最初の便を「第1次航」と呼ぶそうです。つまり新年度最初の便で、教職員の会社員で赴任するための最初の便という事になるのです。

当然、出発の際は、多数の見送りの人が岩壁を埋め尽くし、寄港する島では、赴任先の先生や生徒が迎えにくるという、昔の日本の田舎や港で見られた光景が今なお続いており、私自身は体験したことはないのにもかかわらず、なんだか懐かしく感じてしまいました。

私も同居人も実家に帰ろうと思えば、それこそ最速で5時間以内で帰れたりするのですが、昔はもっと時間も費用もかかりました。
そんな中、このような地域もまだまだ日本には残っていて、そこには今の我々が失くしてしまった「何か」が残っているようで、ただ素直に「憧れ」を感じます。

ちなみに、車は走ってますが、ガソリンスタンドはないそうです。。。
コンビニもなく、寄港した船の売店に島の子供がお菓子を買いにくるという状態なんだそうな。
確かに1島あたりの人口が 100 人に満たないところに都会のような生活インフラは無理ですね。。。


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