月別アーカイブ: 2007年7月

School Days(アニメ)

成人向けゲームのアニメーション版展開です。

主人公の伊藤誠、以前から気になっていた桂言葉への想いを、西園寺世界に知られてしまう。
そこから彼らの「想い」の交錯が織りなす壮絶な恋愛ストーリー。
ちなみに「壮大」ではなく「壮絶」というところがミソかと(笑)

ちなみにテレビアニメの制作にもゲームと同じスタッフが参加しているのだが、もともとゲームのほうもかなり精度の高いフルアニメーションで作成されていたせいなのか、コンテの切り方やキャラの動きがゲームと非常に酷似している。

シナリオは成年向けゲームにはありがちな「鬱ゲー」として人気を博し、まぁかなり端折られてはいるのだが、テレビアニメもほぼゲームと同じシナリオ展開になっている。

絵やキャラはいわゆる「萌え絵」なのだが、シナリオは非常に想い修羅場を孕んでいる「大人向け」要素が高いためか、非常にギャップのある作りになっている。
まぁ、それこそがこの手のゲームの人気における秘訣なのだとは思うのだが。

ただ気になるのは、放送されるべき場所。
内容そのものはかなりハードな恋愛物で、しかも一般的な学園設定でキスシーンも多く肉体的な場面を連想させるシーンも多いことを考えると、年齢制限の喚起ができない地上波で放送される点ついて、非常に抵抗を感じる。

なぜこのようなものが、地上波での放送に Go サインが出たのかが非常に気になるところ。

まぁ、ただでさえ数字の取りにくい深夜枠において、アニメは一桁違う視聴率を確実に確保されるし、最近の深夜アニメは、地上派で宣伝→DVDやメディアミックス展開で収益確保という王道もある。
放送と制作、スポンサーの間で利害が一致しているというのが、突き詰めた先にはあるのだろう。

ただ、深夜とはいえ規制の枠に捕らわれない媒体での放送は、社会的な影響もあるのは事実。
現に今回も残虐的なシーンを含む12話は、青少年に影響をもたらすという理由……という理由そのものはあまりちゃんと語られていないが、おそらくその理由と放映前に発生した青少年の起こした事件の影響で放送が見送られている。

このアニメ、ゲームも含めて非常に秀逸だとは思う。
だが、それを広めるにあたって、適正な媒体や手段、判断が為されているのかについては、甚だ疑問を感じてしまう。

  • School Days(Overflow ゲーム公式)(閉鎖)
  • Overflow(ゲーム制作会社)