ビジネス」タグアーカイブ

フリーのIT技術者とコロナ禍

あくまで個人的なケースなので、参考程度で。

自分はIT技術者として25年以上、フリー(個人事業主)になってからそろそろ10年が経とうとしています。

個人的にはリーマンショックを中心として不景気、東日本大震災に続く、大規模な社会現象ではないかと捉えています。

ところが個人的には意外にも焦っていない自分がいるのです。
その理由を考えてみました。

景気が萎んでいない

確かに社会的には、企業決算や各種経済指数が軒並み厳しい数字や予想を叩き出しているのは事実です。でもなぜか現時点での商取引はふだんとほぼ変わりない状況、というのが個人的にな感想です。
というのも、確かに自分の一部の取引先で、かなり厳しい状況に陥っている方もいるのですが、ビクともしていない取引先が大半なんです。

この状況、個人的には東日本大震災のような一時的な災害に近い経済状況なのかなと思っています。

確かに飲食店や各種サービス業など様々な業種をはじめ、様々な方が影響を被ってます。

それに戦争や未曾有な自然災害、経済的なショートが発生すると、もっと長期的な不景気感が一気に襲ってくるはずなんですが、それがまったくないんですよね。

「情報サービス業」ありきの社会になった

以前といいますか、2000年位までは情報サービス業というのは、ビジネス産業の中では、情報通信業(電話や携帯などの物理的な産業)や、その他の生産業の副産物のような位置づけだったんだと思います。

それがここ10~20年で「情報サービス業」が存在し、それを使って各種産業が成り立っているという、まったく逆の構造になってしまいました。

これによってIT技術者は、スキルと経験を適切に習得すれば、ニーズのある職人であるだけの位置づけになり、収入も得ることができます。

それに現在は、マッチングビジネスやエンジニアをビジネスと繋ぐ事業者も存在するため、スキルとビジネスセンスさえ守れば、収入に困ることはないと思います。

資産・貯蓄

他の業種、特に飲食店などのサービス業については、予想以上に自転車操業となっているのに驚きました。

たしかに気の毒ではあるのですが、ここまで「補償!補償!補償!」と言われるぐらい、脆弱なビジネスを営んでいる方が多いとは、思ってませんでした。

確かに日本の飲食店産業は、家賃・労働保険など固定費部分高額なうえ、設備などの「借入金」、人件費などを考えると、貯蓄は困難なのかも知れません。

でも、それにしてもです。固定費と借入金の返済だけで貯蓄などの「予備費」の部分が一切ない状態でビジネスを営むのは、正直リスクが高すぎると思います。

幸いな事に、フリーのIT技術者は、一時的にパソコンなどの経費はかかりますが、自身のスキルベースだけでも可能なビジネスです。
「予備費」つまり、何かあったときの貯蓄や資産形成の敷居が低い分野の職業であったのも、このコロナ禍でも余裕を生んだ要因だったのではないかと思います。

「新しい生活様式」に向けて

現時点での社会をみるかぎりでは、人々はかなり楽観的というか、どちらかと言えば「諦め感」が漂ってます。まだまだ明るい展望が見えない感じではあります。
こんなコロナ禍を(できるのかはさておき)駆逐するのか、共存する社会になるのかは、まだ判りません。

でも個人的には「転機」だと思っているので、何らかの成果が見出せるとよいなぁと思ってます。

その結果は、10年後ぐらいに記事にできるといいなぁと思ってます。

英語の必要性

まぁ、社長の意地といいますか、エゴといいますか。自分達が日本を変えられると思っているのかはわかりませんが。

でも、グローバル企業として英語をスキルに持つに越したことはないと思います。
英語がわかれば日本語に翻訳されてこない情報を取得することもできるし、メリットはデカい。

ただし日本において、コミュニケーションを英語に変えるというのには違和感を感じる。
どこかで聞いた話だが、英語が堪能な留学生を大量招致したどっかの大学が、英語を公用語にして授業をしたところ、先生よりも留学生のほうが英語が堪能で、結果授業が成り立たなくなってしまったという話を聞いた事がある。ヒエラルギーが変わってしまうリスクがあるらしい。

つまり「英語ができる人」が「仕事ができる人」よりも優位に立つということ。それが指し示す先には、とても危険な可能性を孕んでいる。
必ずしも今は「英語ができる人=仕事ができる人」ではないはず。

あともう一つは、日本人向けのサービスを展開しているのに、書類を英語で作成しなくてはならないというのには、違和感を感じる。
海外企業が日本で事業展開する場合、外国人でも日本語を理解する努力はするし、日本語の書類を用意する。

私も外資系企業の日本部門の仕事をする事はあるのだが、公式書類・グローバルで管理される書類は英語、国内で閉じた書類は日本語というように、適度な「棲み分け」を行っていた。
その辺りの柔軟さがグローバルビジネスを円滑に行う秘訣だとは思うのだが。

ただし、経営者や役職者、営業や商社マンは英語も喋れるほうがよいと思う。グローバルの事業を遂行・提携するうえで、英語が話せないというのは、やはりビジネスにおいて致命的。確かに通訳を入れてもビジネスはある程度成り立つが、日本人の得意とする「気配や雰囲気を察知して行動する」行為ができず、結果的にビジネスがモノにできないという事もある。
欧米系、特にアメリカ人は自分が中心だと(潜在的に? 遺伝子が?)思っているので、対等な水準でなければ、余程相手が興味を抱いていない以上、話にならない可能性が高い。