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QuarkXPress 3.31のファイルを何とかするのは難しい

まぁ今になって、およそ20年ぐらい前に作成した QX3.3のファイルを何とかしてくれという話が舞い込んできまして、そんときのお話。

今の QuarkXPress

現在も QuarkXpress はありまして、最新版は QuarkXpress 2024 となってます。ただし以前は、日本語にローカライズされたWebサイトがあったのですが、現在は欧米系の言語のみのサイト提供。

しかしながら、どうやらパッケージそのものは日本語対応しているようで。
しかも一括販売だけでなく、サブスク販売もされているので、一時期メチャクチャ高かった時代では過ぎ去った模様。てか、サブスクで3万円台(パッケージ販売でも10万弱)っていうのは、随分良心的になったのではないかと。

ちなみに公式Webからの販売方法は、今どきのWebダウンロード販売。
パッケージ版も販売・流通しているのかもしれないけど、今の時代、メディアは必要ないかと。
そして通販ページに入ると、そこからは日本語ローカライズでの販売になるので、購入そのものに困ることはないかと思う。

ちなみに旧バージョンもある程度ダウンロードはできる模様。見た感じでは、QuarkXPress 7 からダウンロードできるので、レガシーなOSにインストールして利用できるみたい。
ただしMac版は、OSがここ数年の最新版だと、古いバージョンはマルウェア対策?(セキュリティ?)でインストールできないバージョンがかなりある。Windows 版の場合、Windows 11 でも古いのはインストール可能で、自分の端末では、QuarkXPress 7もインストールできた。が、QX3.3のファイルを開くことができたのは、Windows版の QuarkXPress 9 以降であった。。

QX3.3 のファイル最初の状態

そもそも、こちらのファイル自体が、当時の lzh という形式で圧縮されたファイルでした。
というのも、当時の原稿は「QuarkXPress のファイル&画像ファイル&追加フォントファイル」みたいな感じで、1つの原稿データが複数のファイルで管理されていた。(今もそうなのかな?)

これらを、入稿した時点で当時の mac で lzh 圧縮されたみたいで、まずはこれを解凍するところから。

解凍できても前途は多難

次に、Mac であればこのまま使えるのかも知れませんが、QuarkXpress 2024 の場合、別途「Legacy Document Converter」という、Quark社が提供している公式の XTentions(エクステンション=拡張モジュール)が必要で、これが体験版だとインストールできない。

という事で、古い QuarkXpress をインストールしてみたところ、今度は「QuarkXpress はアップデートの必要があります」など、インストールの過程や起動の過程で阻まれてしまい、詰む。

次に Windows で試したところ QuarkXpress 9 のインストールに成功。

当時 Mac で作ったファイルを Windows で開くときの「落とし穴」と言えば?

そう「Macバイナリ」です。これもツールで削り落とす必要があります。
これも当時の Windows 版アプリで Mac-bin(Macバイナリ除去)というソフトを探し出して、実行。

これでようやく、当時のファイルを表示できる段階までに到達。

ちなみに、この時点でファイルの拡張子「.qxd」も追加。
最近の QX は、拡張子が「.qxp」らしいのですが、当時の拡張子にした。

このあとやること

当時 QuarkXpress 9 は旧バージョンからの再現性の高さを謳っていただけあって、懸念の「レイアウト崩れ」は殆どなかった。
でも、所々「□」に「×」の赤文字が表示されている。

あとファイルを開くと、フォントのエラー(当時のよく使われていたモリサワの書体とか)が出ていたり、EPSの画像ファイルのパスエラーが出ていたり(画像も何だか粗い?)といくつか気になる箇所がある。

この辺りは当時の原本を確認して、一つずつ確認していくしかないのかな、と思っている。

InDesign にはできないか?

結論からいうと、簡単にはできない。

まず最新版の InDesign は、QuarkXpress の qxd 形式からのコンバートが可能と謳われているのだが、バージョンが3.3〜4 に限られるうえ、レイアウトがズレたり崩れてしまう。

まぁ、単純なレイアウトでページ数も少なければ、時間をかけて修復できるとは思うが、数十〜数百ページの原稿となると、ちょっと現実的ではない。

対して、QuarkXpress から InDesign の形式に書き出す機能は存在しない。
(それはそうだわな。あえて商売敵のファイル形式に書き出す機能はないでしょう。)

でもって世の中には QXPMarkz(旧 Q2ID)という、形式コンバータを提供するサードパーティツールもあるのだが、こちらは縦組み文章には非対応みたいで、テキストが見事に横組みになって出力されてしまうという感じ。
(InDesignみたいにレイアウトのズレは最小限なので、再現性はかなり良さそうなんだけど…残念。)

あとは、こういった形式を半手動でコンバートしてくれる会社があるみたい。
(とはいえ、Webを調べた限りだと、おそらくビジネス用途なので、値段までは調べませんでした。おそらく人件費ベースの金額になるので、それなりの覚悟が必要なお値段ではないかと思います。。)

pdf 形式も考えたけど

InDesign は pdf 形式も読み込めるですが、画像ファイルを組み込むイメージと同じで、あくまでオブジェクトとして組み込まれるだけであって、別に InDesign で pdf の中身を編集ができるわけではなさそう。

ちなみに pdf は Illustrator で弄ることができるんだけども、これも元々編集されたスフとレイヤーを意識して読み込まれるわではないので、pdfによっては、編集はあまり現実的ではない。

ちなみに QuarkXpress も InDesign も、pdf形式の出力ができる。
そのため、現在におけるオフセット印刷なんかは、この pdf さえ出せれば印刷に支障は殆どない。
(ちゃんとフォントを埋め込んでさえいれば、ほぼ問題ないはず。)

出力センターなど

DTP出力。24時間受付、バイク便配達、データ入稿可能、法人向き。

24時間。セルフ(一部店舗A2セルフ、カラーは全店)。フルコピー。大判コピーもある。
大判コピーは量が多くないのと、混雑してなければ、数時間で引取可能。
店頭PC利用可、指定PSフォント利用での出力も可。

以下、使ったことないけど使えるかも知れない店。

大判コピー、名刺印刷、ラミネート加工(大判可(~1m40cm))、Tシャツ・トレーナーへの転写、デジタルファイリング

PostScript

等幅明朝、細明朝体、L リュウミンL-KL
等幅ゴシック、中ゴシック体、M 中ゴシックBBB

これら3書体×2は、印刷トラブルの元になることが多い。