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マイクラサーバ、立ち上げの試み

この記事は、今後更新される可能性があります。

サーバのインストール手順については、ググると先達の Web 記事がいくつかヒットするので、ここでは解説していない。
あくまでプラン選択の経緯を記事にしてみた。

また、利用したマイクラサーバは Vanilla(バニラ)ではなく、今後の利用を考えて、Spigot を選択。

さくらのVPC 512MB プラン

以前は512MBなど、低スペックなVPCサーバでも利用できたようなので、元々所有していたサーバ契約を流用して、インストールを試みてみた。

ビルドは何とか成功、でも起動しない。

コンパイル時にもメモリ不足のエラーが表示されたが、無理矢理ビルドすることは可能。
しかしながら、サーバ実行(起動)の過程でメモリ不足となり、立ち上がらなかった。

さくらのVPC 1Gプラン(今ここ)

こちらのプランだと、サーバも起動できる。
ところがプレイ中、ボートやトロッコなどで高速移動すると、処理落ち(移動が巻き戻ったり、切断、例外発生によるサーバーエラー終了など)が頻発。

原因がメモリ制御なのか、処理速度(CPU)の問題なのかは不明だが、いずれにせよ、メモリ1Gであっても、新規ワールド(空間)への立ち入りや複数人でサーバに接続すると、かなり不安定になるのではと思う。

現状、拠点でブランチマイニングや、精々近所の村や洞窟探索を中心にプレイしてるので、何とか動作している。
しかしながら飽き足らなくなれば遠征することになると思う。
おそらくそれは、時間の問題かと。

結論

メモリは最低でも1G以上必要、ただし限界は近い

おそらくクラウドサービスを利用してマイクラサーバを立ち上げる場合、CPU やハードディスク容量については、一定以上のプランを利用すれば、ほぼクリアできることが判明した。

しかしながら Java を利用しているため、初期のモジュールビルドにも、マイクラサーバの実行にも、とにかくメモリを喰う。

おそらく2G以上のサービスを利用するのが安泰だと思うが、そうすると今度は、費用面が問題になると思う。
例えば、さくらインターネットの場合だと、プランを1G⇒2Gにすると、基本料金がほぼ倍になる。
ざっくりだが、年額でおよそ1万⇒2万の差。
いくつか他の VPC 事業者もみたが、ほぼ同じ傾向。

個人的にはAWS(EC2)に移行しようと思ってる

ちなみに仕事用を中心に、オンプレサーバをクラウドに移行したので、玉突きで空いたオンプレサーバをマイクラサーバにしようかとも思った。

しかしながら、オンプレサーバのディスクをSSDに換装したり、電気代などの維持費を考えると、先のクラウド移行した理由が破綻してしまう。
なので今のところは、AWS(EC2)などのインスタンスの自由度が高いクラウドにマイクラサーバを移行することを検討中。

ただし、正直なところ AWS のようなクラウドサービスは、一般的な VPC サービスに比べて、設定や操作が煩雑なのと、費用面のコストが見えにくいので、かなり躊躇している。

しかしながらインスタンス(CPU やメモリのスペック)切替が容易なところは正直魅力的だし、バッチを頑張って作れば、未使用時にはサービス停止して、費用節約も不可能ではない。

でもまぁ、さくらインターネットのVPC契約を1年契約にしてしまったため、とりあえず、解約時期までにEC2環境を整備しておこうかと考えているところ。

マイクラおじさん、はじめました。

最近この歳になって、VTuber にハマってしまい。
その影響で、今さら Minecraft にハマってしまい。

…この流れで察することができる人は、そこそこいるのではないかと。

という事で、今回は環境の話。

現在のマイクラには、C++でコーディングされた「統合版」(Bedrock Edition, 通称 BE)と「Java版」(Java Edition, 通称 JE)の2種類がある。
歴史的には「Java版」がルーツだが、ゲーム機やタブレット端末では「統合版」のみ利用可能、対して PC では「統合版」「Java版」の両方が利用できる。

なぜ「統合版」のみがスマホやゲーム機に対応したのか考えてみたが、おそらく Java Runtime Environment(JRE)がボトルネックになっているものと思われる。

Java とマイクラ(というかゲーム)は愛称が良くなかった

そもそも Java は、Oracle の方針など諸々の経緯から、現在「事実上」PC 向けのプログラミング言語になりつつあり、スマホなどのモバイル機器やゲーム機などの環境、特にゲーム分野においては距離を置かれつつある。

その理由として、 JRE(いうか Java)は、スマホやゲーム機の場合、原則としてハードウェア側に Java (JRE)が「別途」インストールされていることが前提となる。
この「別途」というのが曲者。
たとえば Java のバージョンアップに対応する必要が常に生じるわけで、デバイスによってはそれが難しい場合がある。
しかも Java は(表現の適切かは、さておき)「半分コンパイルしたプログラムを半分インタープリターで動かす」つまり「ランタイムプログラム」というアーキテクチャー上、動作時のメモリと CPU の負担が大きい。

Java 版のゲームプログラム側でこれらの差異を補完することは、できなくはないとは思う。
しかし当然ながらアプリ本体が巨大化するだろうし、レガシーな機種を意識する必要が生じてしまうため、ゲームの発展を考えると、それが「足枷」にもなってしまう。

オフィスなどの業務システムについては、今まで C/C++ 言語などでの生じていた開発コストが、Java の登場と発展によって削減されたり、オブジェクト指向の概念の加速化など、プログラミングの世界において貢献した点は色々とある。
ただゲームなどの機種(スペック)差や、挙動がシビアなソフトの開発には向かなかったという事だと思う。

JRE は際限なくメモリを喰う

メモリ制御が重い

Java においてもメモリ制御は、プログラミング次第で柔軟にできる。しかしながら、この処理が正直、重い。

これはマイクラのプログラミング上の問題でもあるのだが、たとえばマイクラは、一般的な RPG などとは異なりワールドの生成が、キャラクターの移動に応じて、動的に生成される。
このワールド情報、一度生成されてしまえばデータが保存されるので、それ以降はデータの読み込みのみになり、負担は下がるのだが、それでもメモリを大量に消費したり、解放する場面がある。

こういった場面は他のゲームでもあるとは思うが、前述の通り Java はランタイムプログラム経由という構造上、その処理がどうしても遅くなってしまう。

メモリを喰う

ただでさえ JRE の動作だけでもメモリを喰うのに、マイクラ本体を稼働させるのに、さらにメモリを喰う。

これをスマホやゲーム機など、性能差のあるデバイスで採用するのは、おそらく現実的ではなかったのだと思う。

そのため「統合版」は、C++ で作成され、かつ、各デバイス毎に対応したことにより、ラグなどを生じない形でのゲームを展開することができた。
おそらく、この選択肢がより現実的だったのだと思う。

ただし Java 版にもメリットがある

それは Java にすることによって、「有志」が独自の機能を追加することが容易になった点にある。

これは自前のサーバを立てることも可能にし、自前のサーバー上でワールドを構成、しかもマルチプレイをすることが可能にした。
しかも、それぞれ別々のワールドを、ポータル(穴)を経由して接続することも可能。
それ以外にも様々なプラグインなどが展開され、独自の拡張・発展を続けている。

ちなみに「統合版」も Microsoft が独自に提供している Minecraft サーバサービス等を利用しており、それを利用すれば、マルチプレイが簡単にできる。(ただし有料サービス)

さらに「統合版」の場合、様々なイベントや追加 Mod が提供されており、いわゆる大衆的なゲーム要素を公式が提供するという、本来のゲームサービスの姿となっている。

Java 版の未来

正直なところ、個人的には悲観的に考えている。

現在 Minecraft は Microsoft が買収し、サービスを提供している。
そして開発形態も、以前は「Java 版」でアップデートされた機能を、各デバイスなどのプラットフォーム版(「統合版」になる前の姿)に移植される形だったが、現在は「統合版」で実装された機能を「Java 版」に移植するという「逆の流れ」になってしまった。

これはおそらく、開発コストなどを踏まえた結果だと思うが。Java 版の開発が後発になった事に、正直不安を感じている。

「統合版」で実装された機能が「Java 版」で実現できなくなる未来

現時点でも「統合版」と「Java 版」の間では、細かな機能や挙動が異なる部分が既に生じている。
そもそも Java は、前述の通り、このようなスタイルのゲームの開発言語としては向かない、ボトルネックになっている事がという事が立証されている。これは今後致命的になると思っている。

「『統合版』だけあればいいんじゃね?」という流れに向かうのはとても自然な気がするのだが、この考えは杞憂なのだろうか。。。