●出版社・新聞社の倒産件数、2001年の1.5倍(Business Media 誠)
厳しいっすね。これは。
出版業界というのは、規模の割には薄利であるのは事実で、生き残っている業界も、
記事・原作→雑誌→単行本→メディアミックス展開
という構図に上手く軌道に乗っいるから「ぎりぎり」やっていける程度。
当然、零細や専門内容の出版だと、雑誌収入やメディアミックス展開なんかできないから、すべて単行本に利益を上積みしなくてはならない。そうなると
高額書籍→インターネットで情報収集
という消費者心理に動くのは当たり前。しかも、高額な書籍の内容を欲するのは、往々にして「あまりお金のない人」だったりする。
情報に利益を確保できない分、情報の流通が加速したという皮肉な結果。
それ以外にも、インターネットに情報が増えたにもかかわらず、情報の品質が大きく低下したのは事実。
出版物であれば、専門家が作っていればその点が担保されるし、情報の水準も確保される。
そして、この点を見極めるための「目」が読者には必要となってくるのではないかと思う。真に必要な情報、正しい情報を獲得するのは益々困難となる。
まぁ、インターネットメディアの加速によって、体力のある出版社はまだしも、専門出版は一溜りもないでしょうな。
それに「生き残った出版社」が正しい出版社とか限らない。利益や利権を貪るだけの出版社かも知れないし、そんな彼らが正しくない情報を流すかもしれない。
でも読者も馬鹿とは限らず、碌でもない出版社は徐々に信頼性を低下させつつある。
今はまだ金ズルで何とか持ちこたえているようだが、読者の信頼を得られない以上、淘汰される日は必ずやってくる。
今はまだ過渡期。いま少し状況推移を見たいと思う。
ちなみに私は「新聞派」。インターネットだけだと自ずと自分に必要な情報を取捨選択しがちだが、新聞には自分に必要のない情報も載っている、そこから新たな知識・興味が生まれる可能性がある。
そう言った点で新聞メディアやテレビのニュース・情報・ドキュメンタリーは必要だと思う。でもバラエティは不要。中には素晴らしい「情報バラエティ」などの番組もあるが、殆どの「情報バラエティ」の場合、「バラエティ」の部分は不要。
逆に「インターネット」は百科事典の代わり。まぁ「質」という点では劣る事も多いが、探す力と取捨選択が上手くできれば、非常に素晴らしい情報源。