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少女の事件とアニメ

  • SchoolDays:京都の父殺害事件で最終回の放送見送る 女子高生の暴力シーンを考慮(まんたんウェブ)(サイト閉鎖)

まぁ、女子高生がアニメの影響で今回の事件が起きたのか、因果性があるかどうかについては、正直まだ判らないのだが、これによって、アニメの放映が中止されるというのは、1視聴者として、残念で仕方がない。

しかしながら、気になるのはアニメとの因果性。
今回事件を起こした少女が、このような殺戮手段を選んだことについて、無からの発想とは考えにくい。おそらく社会から何らかの知識を得て行われた可能性は否定できないと思う。

だが、作品そのものについては罪がないのも事実。
あくまで表現の一つである…あるのだが、このように作品と事件が結ばれていくことは非常に残念である。

いつも思うのだが、作品はあくまで作品であり、実際に自分が作品と同じ事を行えば、時には犯罪になってしまうし、後悔することにもなる。
作品からインスピレーション受けること自体は否定しない。でも、現実は現実で別物。そして現実の自分はあくまで現実における自分であり、自らの理性を曲げるべきではないし、社会に反する事をしては絶対にならない。そして作品そのものを汚すような行為をしては絶対にならない。

そしてジャーナリストの人には、憶測だけで報道をしないようにしてもらいたい。
ジャーナリズムとは徹底的な情報の収集と取材をもとに事実を淡々と伝えるべきであり、それを伝えるワイドショーはそれを曲げるような行為や発言は控えるべきである。
今後の経過を重視し、実際に作品と今回の事件に因果性があったかだけを伝えていってもらいたい。
あたかも因果性のあるような「含み」のあるような報道や表現は、誤解を招くので、避けていただきたい。
ジャーナリストなのであれば、事実のみを伝えるべきであるし、憶測や含みがあるのであれば、その根拠となる部分、たとえば「~という事が『2ちゃんねる』などの掲示板などで噂されている」も含めて記事にしてもらいたい。

昨今、単に噂や憶測だけをつたえるジャーナリストが、記事その価値や質そのものがを下げているように思う。
そんな噂や憶測だけでなく、事件の核心にせまることが、真のジャーナリストとしての使命であると、私は思う。

School Days(アニメ)

成人向けゲームのアニメーション版展開です。

主人公の伊藤誠、以前から気になっていた桂言葉への想いを、西園寺世界に知られてしまう。
そこから彼らの「想い」の交錯が織りなす壮絶な恋愛ストーリー。
ちなみに「壮大」ではなく「壮絶」というところがミソかと(笑)

ちなみにテレビアニメの制作にもゲームと同じスタッフが参加しているのだが、もともとゲームのほうもかなり精度の高いフルアニメーションで作成されていたせいなのか、コンテの切り方やキャラの動きがゲームと非常に酷似している。

シナリオは成年向けゲームにはありがちな「鬱ゲー」として人気を博し、まぁかなり端折られてはいるのだが、テレビアニメもほぼゲームと同じシナリオ展開になっている。

絵やキャラはいわゆる「萌え絵」なのだが、シナリオは非常に想い修羅場を孕んでいる「大人向け」要素が高いためか、非常にギャップのある作りになっている。
まぁ、それこそがこの手のゲームの人気における秘訣なのだとは思うのだが。

ただ気になるのは、放送されるべき場所。
内容そのものはかなりハードな恋愛物で、しかも一般的な学園設定でキスシーンも多く肉体的な場面を連想させるシーンも多いことを考えると、年齢制限の喚起ができない地上波で放送される点ついて、非常に抵抗を感じる。

なぜこのようなものが、地上波での放送に Go サインが出たのかが非常に気になるところ。

まぁ、ただでさえ数字の取りにくい深夜枠において、アニメは一桁違う視聴率を確実に確保されるし、最近の深夜アニメは、地上派で宣伝→DVDやメディアミックス展開で収益確保という王道もある。
放送と制作、スポンサーの間で利害が一致しているというのが、突き詰めた先にはあるのだろう。

ただ、深夜とはいえ規制の枠に捕らわれない媒体での放送は、社会的な影響もあるのは事実。
現に今回も残虐的なシーンを含む12話は、青少年に影響をもたらすという理由……という理由そのものはあまりちゃんと語られていないが、おそらくその理由と放映前に発生した青少年の起こした事件の影響で放送が見送られている。

このアニメ、ゲームも含めて非常に秀逸だとは思う。
だが、それを広めるにあたって、適正な媒体や手段、判断が為されているのかについては、甚だ疑問を感じてしまう。

  • School Days(Overflow ゲーム公式)(閉鎖)
  • Overflow(ゲーム制作会社)